鹿児島県薩摩川内市のコミュニティ放送局

インターハイ2019・熱戦の記憶(5)

高校生の夏のスポーツの祭典、全国高校総体。男女バスケットボール競技は薩摩川内市のサンアリーナせんだいをメイン開催地として行われ、全国の高校生が熱戦を繰り広げました。地元開催に川内高校、れいめい高校と男女そろい踏み出場を果たした「バスケットのまち川内」、その背景をお届けします。地元での大会を最後に、夏で引退した川内高校男子バスケ部の皆さんも登場!

バスケットのまち、川内

南部九州総体男女バスケットボール競技の幕が閉じた8月。れいめい中学校女子バスケットボールが全国ベスト8の快挙達成!という知らせが入りました。全国中学校総体バスケットボール大会に九州ブロック代表として出場したれいめい中。初出場にして、鹿児島県勢で過去最高位の成績です!

2019年3月の九州大会で初の九州チャンピオンに輝いていた、れいめい中・女子。

夏の九州大会では福岡の二島中学校に決勝で惜しくも敗れ準優勝。ブロック2位で全国の舞台へ。

春の九州大会から頭角を現していた、山方凛キャプテン(右)と野口綸香・副キャプテン(左)

満を持して迎えた全国大会。予選2試合、苦しい試合を勝ち切り、決勝トーナメントへ。一回戦に勝利し、ベスト8が決定!全国ベスト4の座をかけて、大阪代表・高南中と対戦しました。試合は延長までもつれ、試合終了数秒前まで同点という大接戦。結果は1点差で敗れ、涙を飲みましたが、相手チームはファウルアウトする選手が出るなど、壮絶な戦いでした。高南中は決勝まで進み、準優勝。れいめい中がそれに準じる強さを持っていたことは確かでしょう。大会後、顧問の松田友里香先生、山方選手、野口選手をスタジオに迎えて、全国ベスト8の快挙をお祝いするとともに、大会を振り返ってもらいました。松田先生はれいめい高・女子のアシスタントコーチも務めています。

ミニバス世代からの育成

みんなここから始まった・・・松田先生、山方選手、野口選手は薩摩川内市の出身。市内のミニバスチームからバスケットボールを始めました。

川内高校、れいめい高校の選手の多くも薩摩川内のミニバス出身です。写真は今年で36回目となった「プラッセ&だいわカップ MBC小学生バスケットボール大会」から。8月下旬、サンアリーナせんだいで開催されました。

女子の部・優勝は薩摩川内市の隈之城!

男子の部・優勝は薩摩川内市の川内!男女そろって、薩摩川内市のチームが優勝となりました。川内高校の田中俊一監督も「地域に根差し、ミニバスケの普及などに尽力してきた川内バスケットボール協会や、保護者の協力があるからこそ」と、地域の力を語っています。(インターハイ!2017)

バスケットのまち、川内。そのルーツはここにあります。

戦い終えて。新チームへ

全国の強豪校にとって、夏のインターハイは「新人戦のようなもの」。一年かけてじっくりチームを作り上げ、本番となるのは12月に開催されるウインターカップ。ですが、公立の普通高校である川内高校は、夏の大会を終えると3年生のほとんどは引退します。代替わりし、新たなチームとして冬の大会へと向かいます。

川内高校・新キャプテンとなった宮原選手(中央)、副キャプテンの小林選手(左)と跡上選手(右)

鹿児島県の少年男子メンバーとして国体出場を決めた東後藤選手(左)と小林選手(右)。れいめい高校男子バスケ部からも3人の選手がメンバー入りしています。2020年かごしま国体、薩摩川内市はバスケットボール・少年男子の開催地です。来年ふたたび、地元の期待を背負って戦うことになります!

インターハイを終えて、引退した川内高校3年生。左から、西平選手、馬場選手、福森選手、上川畑選手。7/29が最後の試合となった4人。1か月ほど経った現在の心境を聞きました。

上川畑「小2から始めて、バスケが当たり前のようにやってたので、なくなってから改めてやっててよかったというのと、もっとやりたかったなというのはちょっとあります」

西平「小5から始めました。引退後、最初は実感がわかなかったが、部活をしていた時間、特に土日が時間がありすぎて戸惑っている。だいぶ楽しくできたので、良かったです」

福森「小3から始め、この夏で引退は決めていました。部活をしているときは全然勉強してなくて、切り替えが大変です」

馬場「小4から始めました。夏で引退するかどうかは、少し迷っていた。やりきったので悔いはないけど、やりたいなって思うことはあります。今も公園に走りに行ったり、シュートを打ちに行ったりしています」

-3年間を振り返って

上川畑「遠征が多く、いろんなところで経験できたのはよかった」

西平「2年の時はインターハイのベンチにも入れず、ウインターカップ県予選の準決勝、決勝も入れずで、けっこうきつかった。3月の兵庫遠征あたりから自分のバスケの姿勢や見方も変わってきて、そこからは、ただ楽しく部活ができた。最初は1試合出れればいいかなくらいの気持ちだったが、1~2月くらいから急にスタメンでやらせてもらって責任感が出てきたと思う」

福森「兵庫遠征の時に、出させてもらって全くダメでかなり叱られ、自分のなかでスイッチが入った。そこから自分のバスケ人生のなかでも一番というくらい楽しくなった。ベンチ入りできたことは嬉しい。最終的には誰か抜けるのでそれは仕方ないですけど、仲間の分もしっかり、ベンチで盛り上げたりできたかなと思います」

上川畑「(インターハイベンチ入りは)焦りのなかで選ばれて、他の3年生の選手も選ばれそうな感じだったので、嬉しかったけど正直に喜べないところもあって。周りのメンバーの気持ちも考えたら、ちょっと苦しいところもありました」

馬場「1年の最初はケガをしていて、みんなより出だしが遅れた。ウインターカップ予選から3年生までベンチには入らせてもらっていたが、みんなそれぞれ武器があるなか、自分にはなくて。飛びぬけてできるものがないのに、メンバーに入ってていいのかなと。その不安があり、3年に入って何をやってもうまくいかない時期がありました。そんな時に田中さんに電話をもらって『自信をもってやればできるから、自信をもつことをまず考えてやれ』と。そこからは、いろいろ考えずに、ただ自分のできることをやる、というスタンスでプレーしました。スタメン落ちしても落ち込むことなく、出た時に自分のやることができればチームのためになる、と切り替えることで開けました」

-インターハイの試合を振り返って。動画を見ましたか?

上川畑「見ました。前半はいつもいい、後半の入りが悪いのが修正できなかったなあ、と。自分が出場した時も、リングを見ないでシュート打っていた。福森からパスをもらってシュートにいけたが、頭が真っ白になっていた。シュート1本はいれたかったです。あの試合はベンチにいてもプレッシャーを感じたので、出てる人はもっとだろうな、と」

福森「見てない。シュートは1本くらい入れたかったです」

西平「見てない。スタメンで出させてもらったんですけど、ほんとに何もしていなくて、正直ただ安全に、入りを壊さないようにという考えでやっていた。オフェンスもディフェンスも全然上手くいかなくて、出場時間も長くなくてただ、後悔が残ってしまった。それでもコートに入る時に、2階の応援席、応援してくれる人たちが見えて。知っている人たちが応援してくれていて、嬉しかった。幸せでした」

馬場「人が多くて最初は本当に緊張した。ただ、名前を呼ばれて交代の椅子に座ったら緊張は消えて、試合に入れたのでそこは良かった。3Qの最初がやっぱり悔いが残る。チーム内で、どう攻めるかという意思疎通がなくて、ガードの自分がやるべきところだったかなと。(試合中、よく声かけをしていたが?)最初は競ってたので、このまま気を抜かずに、と話してました。点差が離れてからはディフェンスの確認をして、やれることを全力でやるだけだから、俺らが声出して盛り上げようとキャプテンと話しました」

上川畑「会場まで自転車で行って、川高で練習して、大会直前まで課外授業を受けたりしていたので、不思議な感じ。確かに地元感はありました(笑)」

-チームに残る3年生と下級生にメッセージを

西平「3年生4人はこれが最後になるので、やれることを頑張って欲しい。下級生も3年生に頼ってばっかりじゃなくて、新人戦もすぐくるから、しっかり、自分たちですべきことは頑張って欲しいです。田中さんはしっかりと見ているので、練習からアピールしていけばチャンスはもらえる。試合に出ていない人でも諦めないで、頑張って」

福森「3年生にはインターハイの悔しさを東京でぶつけて欲しいなと思います。下級生には、みんな力が同じくらいなので、みんなで競い合って高めていってください」

馬場「3年生は悔いのないように最後の大会まで全力で頑張って欲しい。下級生は、自分もそうだったが、残っている先輩に頼ってばかりでなく、その人のいいところ、盗めるところは全部盗んで、聞いたりもして新人戦からの自分たちのプレーに生かしていって欲しいです」

上川畑「インターハイはみんな涙で終わってしまったところがあると思うので、ウインターカップでは予選からしっかり勝って、東京で笑って終わって欲しいなと思います。下級生はみんな上手なので自信をもって、いま自分が何をできるのか考えていけば、田中さんも見てくれてるので、頑張って欲しいなと思います」

30分ほどのインタビューのあいだ、4人はすっきりとした表情で振り返ってくれました。「担任の先生、教科担当の先生、友達、おつかれさまと言ってくれました」「3年間楽しかったです。引退して最初の1週間は、あー終わった、休憩、みたいな感じだったんですけど。今がいちばん部活ロスかもしれないです」と笑いあっていました。

川内高校バスケ部はその強さとともに、練習時間の短さでも有名です。平日練習は1時間、土日も半日を超えることはないものの、練習後は筋力トレーニングなど各自で励んでいます。月に一度は遠征か大会があり、生活のなかで部活動がかなりのウェイトを占めていたことは確かでしょう。ここからは、進学校の生徒として、学業中心に切り替えていきます。部活で培った体力と集中力で頑張ってください!

次なる戦いへ。バスケットのまち、川内の代表として彼らの挑戦は続きます。

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