「土のデザイン」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?
――土をモチーフにしたアート作品…?
――土をデザインするってどういうこと?!
筆者は「土のデザイン」という言葉を耳にしたとき、どのような目的で何をするのか、全く想像できませんでした。
そもそも、最近では土と触れ合う機会が少なくなり、自分で植物や野菜を育てたのは確か小学生の頃…。
そんな筆者ですが、「土のデザイン」プロジェクトに参加・取材してきました!
「土のデザイン」とは、何を目的にどのような活動をされているのか、この記事ではその一部をご紹介します。
ぜひ、最後までご覧ください。
①「土のデザイン」プロジェクトは、『Satsuma Future Commons』プロジェクトの一つ
はじめに、「土のデザイン」プロジェクトは、薩摩川内市が目指す、次世代まちづくり・サーキュラー(循環)都市の実装ハブである『Satsuma Future Commons』のプロジェクトの一つ。
『Satsuma Future Commons』とは、サーキュラー(循環)都市の実装拠点のこと。
「未来の衣食住」を研究テーマに、九州大学大学院芸術工学研究院との共同研究や、株式会社リ・パブリックとの循環ビジネスの社会実装を目指した活動が行われています。
▼『Satsuma Future Commons』詳細はこちら
Satsuma Future Commons | 薩摩フューチャーコモンズ (kigyo-satsumasendai.jp)
では、「土のデザイン」プロジェクトは、どのような視点でサーキュラー(循環)と向き合っているのでしょうか。
2022年9月より進行中の「土のデザイン」プロジェクトに途中参加!
これまでのプロジェクトの様子は『Satsuma Future Commons』公式サイトの記事をご覧ください。
①SFC 「土のデザイン」プロジェクト、まちにまったキックオフ! – Satsuma Future Commons – Medium
②「土のデザイン」第二弾!「豊かな土」の勉強会 – Satsuma Future Commons – Medium
③「土のデザイン」第三弾!いよいよSS SOIL STUDIO立ち上げです! – Satsuma Future Commons – Medium
②「土のデザイン」プロジェクトに参加!
2022年11月14日、筆者が向かった先は薩摩川内市内のとあるホームセンター。
この日の活動は、「竹バイオ炭」を含んだ小規模の実験農園(SS SOIL STUDIO)に、実際に植物や野菜の苗・種を植える日。
限られた予算内で、育てたい植物や野菜を選びます!
野菜の苗や植物がカゴいっぱいに。
買い物を終えて向かった先は、「竹バイオ炭」を含んだ小規模の実験農園『SS SOIL STUDIO』!!
実はこちらの畑は、2022年11月にリニューアルオープンしたSOKO KAKAKAにテナント出店されている「喫茶アカリトキ」の小田初美さんのご実家の畑なのです!
閑静な住宅地にある日当たりの良い畑で、同じフィールド内には竹炭工房もあります!
ということで、この畑に苗たちを植えていくのですが…
まずは、畑を耕します!
耕している最中に、前回の活動で参加者の皆さんが作られた「竹バイオ炭」を発見!
一見、固そうに見えますが、簡単に手でほぐすことができます。
ちなみに、「竹バイオ炭」が集められた場所からは、たくさんのコオロギが出てきました!
温かい竹バイオ炭の中を、”スミ家”にしていたのでしょうか。”炭”だけに…
畑を耕した後は、いよいよ土に植えていきます!
軽く水を浸してから植えると根がしっかり張るそうです。
素手で土を掘ると、中から幼虫やクモが出てきました!
土の中を覗いてみないと、特に幼虫とはなかなか出会えないですよね。
筆者は、円形の畑の真ん中にブルーベリーを植えました。
そして、黙々と作業を続け…完成した筆者の畑がこちら!!
「顔」にしか見えないスマイル畑!!!
決して狙った訳ではないのですが、「顔」になってしまいました(笑)
筆者が植えたのは、
- ブルーベリー
- 三つ葉
- スナップえんどう
- たまねぎ など
筆者は普段、このように土と触れ合う機会がないので、とっても新鮮な気持ちになりました。
さらに、他の参加者の皆さんの畑を見学するとさらに面白い発見が!
野菜や植物の苗の選び方も植え方も、それぞれ違っていて個性溢れる畑に!
そして、何より参加者の皆さんの楽しそうな笑顔!!
筆者は残念ながら最後まで携わることができませんでしたが、
畑に植えた後は、以下のワークが行われたそうです。
- 手や足、鍬を使って土を圧着
- 元瞑想時間→思い浮かんだことをスケッチ
⇒頭で思考する癖から離れて、潜在意識にどんな想いが自分にあるかを探る
⇒土の中の生物多様性へのイメージを沸かせる
参加者の皆さんのスケッチでは以下のようなことが挙げられたそうです。
・植えた植物がもりもりに伸びている様子
・種からたくさん芽が出てくる想像
・クローバーやカラフルな花など、食べたことのない草花を砂糖漬けにして食べる様子
・支柱を立てるなどの次の計画 など
私たちが日々、口にするものは全ての生物が関わっていて、もっと自分事として土と向き合いたいなと感じました。
また、野菜や植物の選び方も植え方も全く違っていて、人の個性を感じられる畑づくりはとても楽しかったです。
筆者も参加者の一人として、今後とも土との関わり方について「土のデザイン」プロジェクトを通して探求していきます!
最新情報は、RE:STOREさんのInstagramまたは、『Satsuma Future Commons』公式サイトの記事をご覧ください。
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それでは!
(2022年11月取材:早水奈緒)
「土のデザイン」プロジェクト概要(以下抜粋)
“環境や社会の変化の中で生活を支える「土」の関係を根本からもう一度捉え直し、豊かで持続可能性な土作りについて考え、本質的な社会変化を目指します。生産・消費・廃棄という直線型の社会構造から抜け出し、循環型の社会を目指すためには、考える(デザインする)過程の中でも専門家だけでなく、より広く皆で考え共に発想し、対話することが、自分たちの未来の在り方について考える第一歩ではないでしょうか。そのような考えから今年度「土のデザイン」を一緒に実践するラボ・アトリエを設立します。