2021年4月、かつてボート競技団体の艇庫だったレガッタハウスを改装し、週末にマルシェを開催する”イベントスペース”としてオープンした「SOKO KAKAKA」が、2022年11月、7店舗が常設する”まちづくり複合商業施設”としてリニューアルオープン!
(写真提供:SOKO KAKAKA)
なぜ、イベントスペースからまちづくり商業施設としてリニューアルオープンすることになったのか、その背景と、常設7店舗のショップを紹介します。
ぜひ、最後までご覧ください。
(▲改装前(2021年)のSOKO KAKAKAの様子・写真提供:SOKO KAKAKA)
①改装のきっかけは、「倉庫、暑い」の一言から
春の温かい日差しが差し込む季節にオープンしたSOKO KAKAKA。
週末のマルシェから、貸切イベント、平日を含むPOP UP出店など、1年間運営する中で人が集う場所として様々な役割を担ってきました。
しかし、ある課題に直面。
夏は暑くて、冬は寒い
広さ320平方メートルの倉庫内は、夏は熱がこもりやすくて暑く、冬はひんやり寒いという厳しい環境。
そんな環境を変えるために、改装のきっかけとなったのは、
SOKO KAKAKA代表の田尾友輔さんが「倉庫、暑い」と、SNSに投稿した一言から。
投稿を見かけたある企業の方がキーパーソンとなり、なんと、『SOKO KAKAKA竹CNFプロジェクト』が結成!
施設の屋根と外壁に「竹セルロースナノファイバー(以下、竹CNF)」を含む遮熱塗料を塗装することが実現しました。
(写真提供:SOKO KAKAKA)
SOKO KAKAKA 竹CNFプロジェクトとは
薩摩川内市産の竹から製造したセルロースナノファイバーを含む遮熱塗料(竹CNF遮熱塗料)を、①施設の快適性向上、②空調効率を高め省エネを実現、③脱炭素社会への貢献、④SDGsへの取り組み、を目的にSOKO KAKAKAの屋根と外壁に塗装するプロジェクト。
持続可能な社会に向けた取り組みの第一歩として、今回SOKO KAKAKAに塗装されました。
竹CNF遮熱塗料は、地球環境と人体に優しい水性塗料と、竹から生まれたセルロースナノファイバーから作られていて、太陽光の赤外線を遮断し、室温の温度上昇を抑制する効果があるそうです。
さらに!通常の塗料と比べて、竹CNF遮熱塗料は耐用年数が長く、遮熱性を維持したまま塗装の塗り替え回数を減らすことができるという優れもの。
今回、最先端な塗料、竹CNF遮熱塗料を塗装するのは、なんと日本初の取り組みだったそうです!
②川内高校・川内商工高校ボート部員が竹CNF遮熱塗料の塗装に参加!
SOKO KAKAKAリニューアルオープンの1週間前。
2022年11月3日。
レガッタハウス時代、川内高校・川内商工高校のボート部の生徒の皆さんが使用していたことから、総勢30名のボート部員が竹CNF遮熱塗料の塗装に参加しました。
(上記2枚写真提供:SOKO KAKAKA)
▼竹CNF遮熱塗料が塗られたSOKO KAKAKA
テナント出店者曰く、「KAKAKAホワイト」と呼んでいるそう。
施設全体の改装工事として、その他にも冷暖房設備の取り付けや入口のドア設置なども行われました。
③SOKO KAKAKAで創業チャレンジ!【7店舗が集結】
SOKO KAKAKAは、「夏は暑くて、冬は寒い」の課題解決だけでなく、
薩摩川内市で創業を志す事業者を後押しするチャレンジの場づくりも行いました。
それが、SOKO KAKAKA独自の取り組み、『テナント0.5』。
『テナント0.5』とは
これまでのイベント出店のみを行う事業者の活動を、商いの0次ステップとし、実店舗を構え事業を拡大させていくことを1次ステップとする場合に、その0→1を補填する位置付けとなるのが「Tenant0.5」と考えます。(SOKO KAKAKA公式HP:SOKO KAKAKA | 薩摩川内でチャレンジを応援するレンタルスペース (soko-kakaka.com)より一部抜粋)
「テナント0.5」として素敵な7つの店舗・事業者の皆さんが集まりました。
喫茶アカリトキ
自家焙煎珈琲と焼き立てのパン、和洋の総菜を提供
この投稿をInstagramで見る
2021年12月よりSOKO KAKAKAでPOP UP出店を開始。
「鹿児島でいつかお店を持ちたい」という夢を叶えるために、鹿児島での開業を目指し地道に経験を重ねてきた小田夫妻。
旦那さまの小田淳也さんは京都で20年間飲食業界で修行、2020年に奥さまの初美さんの故郷である薩摩川内市に家族4人で移住。
自家焙煎の珈琲と焼き立てのパンが楽しめるのはもちろん、小田夫妻の温かい雰囲気に心から癒されること間違いなし。
ISLANDS STORE(アイランド ストアー)
長島町・獅子島からの急速冷凍・冷蔵商品、県内外の離島商品を販売
この投稿をInstagramで見る
株式会社島のごちそうが手掛けるISLANDS STOREは、離島生まれの商品や海産物の魅力をFACE TO FACEでお客様に伝えるショップとしてオープン。
長島町・獅子島出身の山下城社長は、子どもの頃は故郷が大嫌いだった過去を持ちながらも、首都圏や海外での社会人生活を通して、故郷・獅子島の魅力に気づき、Uターン。現在は、家業である漁師を継ぎながら、通信販売や観光・飲食事業を展開中。
”島のごちそうをおすそわけ”する、獅子島の新鮮な魚や県内外の離島商品と出会える唯一のショップ。
Clair SALON & STORE(クレール サロン アンド ストアー)
レディース服、キッズ服、アクセサリーの販売
この投稿をInstagramで見る
3人の子育てママであり、薩摩川内市中福良町でネイルサロンを経営する店主・伊作眞帆さんがアパレルショップを開業。
その背景には、
「子どもの成長が早くて、せっかく買った服もすぐに着られなくなってしまう…」
「でも、今だけしか着られない可愛い洋服を着させてあげたい…」
そんな子育てママの悩みを解決したい!という伊作さんの強い想いから、リーズナブルな価格で親子でファッションを楽しめるアパレルショップをオープン。
オシャレ服がより映える洗練された空間で、試着室も完備。
お子様と一緒にファッションを楽しめること間違いなし!
J’aime Flowers(ジェム フラワーズ)
ドライフラワー、生花、フラワーベースの販売
この投稿をInstagramで見る
個人でのオーダー受注制作から、今回、初店舗を構えることになったJ’aime Flowersの相星真弓さん。
癒しパワースポット空間をつくってより多くの人にお花の魅力を伝えたいという想いで開業。
SOKO KAKAKA正面から右側のドアを入ってすぐ右手。
華やかな空間に癒されることはもちろん、ふんわり漂うフローラルな香りに包まれること間違いなし!
お花のある暮らしを豊かにする、SOKO KAKAKAの最強の癒しショップ!
Re:Friends(リ フレンズ)
アウトドア用品、DIYグッズ、薩摩川内市産の特産品を販売
この投稿をInstagramで見る
Re: Friendsを運営する株式会社リペイン建装は、外壁塗装・屋根工事・リフォームを行う会社。
「地元を盛り上げたい」という純粋な想いでオープン。
ショップ名にある「Friends」には、地元愛が強すぎる友人たちとともに地元を盛り上げたいという意味が込められており、そのために、販売する商品がアウトドアやDIYグッズに留まらず、地元農家の友人のお米等の農産物も販売するスタイルに。
友人たちとの団結力、薩摩川内愛を感じる手づくり空間でのお買い物は、わくわくでいっぱい!
キャンプ前の下準備にもぴったり!
ロジウラブックス
古本販売・タロット占い
この投稿をInstagramで見る
2013年に北海道から移住した店主の湯田英之さんは、鹿児島県内のホットスポットから穴場スポットまで幅広く紹介する、巷で話題の動画配信者「ロジウラマン」としても活躍中。
そんな湯田さんが並べる古本は、手書きのオススメポイントがなんとも手に取りやすく、おしゃべりも気軽に楽しめる雰囲気。
お子様連れにも嬉しい絵本も豊富に用意。
タロット占いでは、過去・現在・未来の流れから仕事や恋愛など幅広く鑑定可能。
大人から子どもまで気軽に立ち寄れる、SOKO KAKAKAの秘密基地的たまり場。
enne the cheesecake shop(エンネ ザ チーズケーキ ショップ)
チーズケーキをはじめとするスイーツ販売
この投稿をInstagramで見る
一度食べたらもう虜、日置市伊集院町に本店を構える鹿児島のチーズケーキ専門店「enne the cheesecake shop」初の2号店がSOKO KAKAKAにオープン!
奄美大島産の黒糖と厳選した国産の材料を使用した濃厚で優しい甘さが特徴のチーズケーキが大人気のショップ!
2021年にSOKO KAKAKAで開催されたイベント出店がきっかけで、地域の方の人柄や薩摩川内の風景、ロケーションに強く惹かれたことによりテナント出店を決意。
(2022年11月30日よりオープン!)
薩摩川内市でenneのチーズケーキがいつでも買える場所はここだけ…!!
④最後に
(写真提供:SOKO KAKAKA)
「倉庫、暑い」の一言がきっかけで改装が決まり、7店舗が常設するまちづくり商業施設として生まれ変わったSOKO KAKAKA。
実は、SOKO KAKAKAは行政施設なのです!
冷暖房設を入れて、新しく窓やドアを取り付けて、消防や保健所の指示に従ってさらに改装工事をして…
莫大な費用がかかっていることは間違いないのですが、
なんと、補助金なしで改装!!かなり驚きました。
民間企業が主体となり、行政施設をこんなにも面白く!ワクワクする!まちづくりの拠点として生まれ変わらせることができるという、今後のまちづくりの先駆者的存在の施設に。
SOKO KAKAKAや川内川河川敷で過ごす日常がこのまちの風景となりますように。
薩摩川内市のおでかけスポットにぴったりな場所、SOKO KAKAKAに皆さんもぜひ、行かれてみてください。
それでは!
(2022年11月取材:早水奈緒)
▼SOKO KAKAKA
営業時間)10:00~18:00
定休日)毎週月曜日
駐車場)川内川河川敷
(※各テナントによって異なる場合もあります。詳しくは、各Instagramでご確認ください。)