日本全国、東南アジア、ヨーロッパを巡り、30年前に大阪からUターンした薩摩川内市出身の写真家・久保政行さん。定年退職後、趣味の写真に精魂を傾け、「写真を通して地元の発展に貢献したい」という想いで活動中の久保さんを取材しました。
大型カメラと三脚を持ち、片足を引きずりながら歩く一人の男性。
薩摩川内市出身の写真家・久保政行さん。
カメラを手にしたきっかけは「旅行」でした。
『就職で大阪に行き、休日に知人と旅行するのが趣味でした。カメラを購入したのは、旅先の風景を写真に残したかったからです。
カメラを持って日本全国、東南アジアやヨーロッパへ旅行に出かけました。
使い方は特別誰かに教わったわけではなく、使いながら覚えました。大阪で写真クラブに入ったり、コンクールに応募したり。知り合いが増えてさらに写真を撮るのが楽しくなりました。』
カメラを手にして30年。体を張って写真を撮り続けるうちに足を悪くしてしまったそう。
『長年、重たい撮影機材を背負って山に登って風景を撮影していました。それで膝を悪くしてしまって。』
そんな久保さんが撮影の中で最も楽しさを感じる瞬間は、ハッとするような写真が撮れたとき。
『自分が見て、ハッとするような写真が撮れたときが一番楽しいなと思います。
誰も撮ったことがないような、見たことがないような写真を撮りたいです。』
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久保さんが納得のいく写真を撮るために常に気にかけているのが、天気予報。
『もちろん晴れの日も撮影に行きますけど、雨が降ったら撮影する絶好の機会なんです。
以前は、雨が降れば良いな、なんて考えたこともありませんでしたけど、
天気予報を見て、雨の日は早朝から撮影に出かけます。
雷や雪のときもそうですね。誰もやりそうにないことを考えて撮影しています。』
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晴れの日も雨の日も雪の日も、自然が運ぶ様々な状況の中で撮影をする久保さん。
そんな久保さんにとって写真とは。
『写真は、年齢、性別、社歴、何も関係なく撮影できるものですよね。
異なるのは人それぞれの感性で、自分や他人の物事の感じ方を教えてくれるものですかね。
私は、写真で地域の発展に貢献したいなと考えているんです。』
そう話す久保さんが見せてくれたのが、3冊の写真集。
福岡や鹿児島で個展を開いたことをきっかけに制作した写真集が2冊と、「十四の瞳 田代小学校の思い出」は、現在休校となった阿久根市立田代小学校の生徒6名の1年間あまりを撮影し制作したもの。
生徒はもちろん、先生や保護者、地域の方々に大変喜ばれたそう。
久保さんは、このような地元の風景や人々を残す写真集を作って地元に貢献していきたいと話します。
『写真を見て地域の人に喜んでもらえるような、そんな地域おこしをしたいです。
今は薩摩川内市で撮影したものを編集してカレンダーを作って、まちあいサロンや駅市薩摩川内で販売させてもらっています。
ハッとするような写真を撮って、色々な方にこの町の魅力を知ってもらいたいです。』
日本中、海外へ旅行に出かけ、町の風景を写真に収めてきた久保さんだからこそ、
薩摩川内のさらなる魅力を掘り起こし、地域の発展に貢献できるよう活動をされています。
最後に、久保さんにとって薩摩川内の好きなところとおすすめの写真スポットを伺いました。
『綺麗な海が近くて、山もあって緑が多くて自然に恵まれているところですかね。
車を走らせれば身近な場所で自然豊かな写真を撮れるところが好きです。
写真スポットは、お花を撮影できるところがおすすめです。近場だと、寺山いこいの広場とか、蓮の花とか、西川内のあじさいとか。西方の海も綺麗ですよね。あとは、ちょっとマニアックにおれんじ鉄道とか。』
地域貢献のために、写真で新たな魅力や価値を生み出す久保さん。
これからも応援しています。
以上、薩摩川内市内外で活動中の写真家・久保政行さんのご紹介でした。
皆さんもぜひ、InstagramまたはFacebookから久保さんの作品を覗いてみてくださいね。
それでは。
(2022年6月取材 文・撮影/早水奈緒)
https://m.facebook.com/Satsuma.Sendai.Kajittara/
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(肥薩おれんじ鉄道の撮影に同行。通り過ぎるくまモン列車。)