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元中学校教員の経験を活かしてSDGsを考える! 誰も取り残さない居場所づくりをめざして

令和4年度から新たな地域おこし協力隊の隊員が
薩摩川内市にやってきました。
(辞令交付式の様子はコチラから)

荒木久美子(あらき・くみこ)さん
福岡県北九州より地域おこし協力隊に。
担当:SDGs・カーボンニュートラル

――地域おこし協力隊になるまではどんなふうに過ごされてきたんですか?

荒木さん:話すと長くなりますが……
元々は佐賀県出身で三人きょうだいで兄と弟に挟まれた長女という事で
だいぶおてんばに育ちました(笑)
大学生になると同時に地元佐賀県を離れ福岡県で一人暮らしを始めました。
教員免許を取得したので教員になろうと採用試験を受け、地元佐賀で教鞭をとるか
とも考えましたが、縁もゆかりもない中で大阪の教員採用試験に合格したことで
大阪で中学校の教師として9年間働くことになります。
大人になってからはかなり慎重派な性格になったんですが、
大阪に単身飛び込んでしまいました(笑)

――9年間の教員生活はどんなものだったんですか?

荒木さん:もちろん生徒と一緒に勉強することは楽しかったんですが、
9年間の教員生活で時には目をそむけたくなるような社会問題の
数々も見てきました。
不登校や暴力、金銭問題など家庭の問題、学校の問題という事では
片付けられないものを目の当たりにしていく中、自分自身も
専門教科である数学を教える他、道徳や人権の授業も担当することに。
その中で出会ったのがSDGsという取り組みでした。
自分自身も教員をしていた頃は疲弊することもあって、
どこかSDGsの理念の一つでもある「誰一人取り残さない」ホッとできる場所は
ないかなと思っていました。

――では教員生活を辞して地域おこし協力隊になられたという事ですか?

荒木さん:いや、ここでもまだ紆余曲折ありまして。
そういったことを考える中で主人(ご主人も九州出身)といつかは九州に帰りたいね
と話していた時2020年のコロナ禍で大阪の教職を辞し北九州市に移り住むことになりました。
しばらくは北九州で大学生に混ざってSDGsを考える取り組みとして町内会を活性化しよう!
というワークショップに参加していわゆる自治会活動を盛り上げるためにはどうすればいいかを
考えて形に残そうという取り組みを行いました。
大学生と一緒に活動したことで刺激も受けました。
そこからやはりSDGsの取り組みに興味をより持つようになり、
薩摩川内市に問い合わせをしたんですが、その時はそのようなミッションをもった地域おこし協力隊
の制度が無く……

――ではどうやって地域おこし協力隊に?

荒木さん:ああ、ないのかーと思ってしばらくしたある日、メールが届きまして……
薩摩川内市の地域おこし協力隊の担当者の方からでした。
新しく「SDGsとカーボンニュートラル」の地域おこし協力隊員を募集しているので
どうですか?と。
ハイ、行きます!でしたね。

――なるほど、そうやってこられたんですね。では、地域おこし協力隊としては
どのようなことをしていきたいですか?

荒木さん: 私自身まだまだ勉強中な所がたくさんあります。
でもSDGsが難しいものだとは思っていなくて……きっと誰でも、知らないうちに
取り組んでいる事ってたくさんあると思います。
でも知らないとそれに取り組んでいるという自覚がないままです。
それを一緒に学んで知ってもらいたいんです。
廃校を利用したワークショップを行う事でホッとできる場所を作り出していけたらと思っています。

 

――まだまだ彼女の挑戦は始まったばかり。
荒木さんはInstagramTwitterで「おいからちゃん」というアカウントで
SDGsの啓発の発信を行っています。
また6月1日より発行されたあおマガ夏号でも「地域おこし協力隊NewFace」
として紹介していますので、そちらも是非!

 

(取材・文:加藤知衣子)