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【OPENから1年】名もなき小さなケーキ店「ケーキひとつで笑顔に、そして薩摩川内市を盛り上げたい」

 

2021年9月12日に、薩摩川内市西向田町「洋風酒場 NEW STYLE KITCHEN ToRoRi」(以下、ToRoRi)の店舗内にオープンした『名もなき小さなケーキ店』。人前に出るのが苦手で消極的だったパティシエと、構想から約1か月でケーキ店をオープンさせたアグレッシブなオーナー。性格は真逆でも互いを補い合う幼馴染の最強タッグ2人が織りなす、”名前を取り戻すストーリー”。

 

(写真左:関口聡浩さん、写真右:土川真弥仁さん)

 

▼まずはこちらの記事から

 

ToRoRi店舗内に入った瞬間、甘いスイーツの香りが漂います。

客席でスイーツを頬張るお客さんを横目に、ショーケースに目をやると筆者に気づいたパティシエの土川真弥仁さんが明るい笑顔で迎えてくれます。

 

帽子を深く被っていた1年前の印象とは180度変わり、ユニフォームが似合う土川さん。

そして、そんな土川さんを変わらず「つっちー」と呼びかけるToRoRiオーナーの関口聡浩さん。

 

オープンから1年経った今、心境の変化や、今後の目標について2人にインタビューしました。

ぜひ、最後までご覧ください。

 

(薩摩川内市西向田町:洋風酒場 NEW STYLE KITCHEN ToRoRi)

 


――まず、1年間でどのような心境の変化がありましたか?

土川:1年前はできる範囲でスイーツを作れれば良いなと思っていましたが、今は、今日よりも明日、もっと美味しいスイーツを作りたいという気持ちでやっています。1年間で常連のお客さんも増えて、やりがいを感じながらもっと頑張らないとなと思っています。

 

 

関口:つっちーが一番楽しんでケーキづくりを続けられれば良いなと思っていたので、仕事面でまだまだ大変なことがあるかもしれないけれど、すごくイキイキとしている印象に変わりましたね。飲食業とは言っても居酒屋とはターゲットとなるお客さんや世代が異なるので、私自身も日々多くの気づきをもらっています。

 

――どういったところに気づかれるのですか?

関口:女性のお客さんが多いので、居酒屋として求められることと、ケーキ屋として求められることが全く異なっていて、その気づきが面白いなと思っています。

 

 

――この1年で、1番嬉しかったエピソードはありますか?

土川:数年前に新型コロナの影響でやむを得ず閉めたお店のお客さんが、テレビの報道を偶然見て、わざわざ鹿児島市から買いに来てくださったことがとても嬉しかったです。またパティシエとしてケーキ店をやって良かったなと思った瞬間でした。

 

関口:ケーキ店のメディア露出効果で、ToRoRiの認知も上がった印象があります。ケーキを買いに来るお客さんはほとんど女性ですが、飲み会の後に家族へのお土産として購入していただく男性のお客さんも増えました。

 

 

――メディアに取り上げられることも増えて、顔出しNGはなくなったのでしょうか…?

土川:有難いことに1年間色々な方々から取材を受けました。以前は顔出しNGだったんですけど、出るしかないと思って!今は、隠してる場合じゃないと思って顔出ししています(笑)

 

――明らかに表情も明るくなりましたよね。

土川:変化したかなあ。1年前は母が亡くなって色々考えることもあって大変だったのですが、今は1年経ってちょっとずつ肩の重荷が軽くなった気がします。ケーキづくりに集中できているなと思います。

 

 

関口:この1年でやりがいや責任を感じながら、楽しんでもらっているのかなという気持ちですね。つっちーには好きなことをずっとしていて欲しいなと。そのために自分は環境を整える役割を担いたいです。

 

――土川さんへの想いの深さはどこから?

関口:幼稚園・中学校が同じ同級生っていうのもあるけれど、2018年にお互い事業を始めたという共通点もあって。社会人になってから絆が深くなりましたね。って、私は思ってるつもりだけど(笑)

 

 

土川:うん(笑)良い意味で豪快な男だなと思っています。自分ができないところをサポートしてくれて、集中してケーキづくりを行うことができて。いつも助けてもらっています。思ったことを気軽に言える関係ですね。

 

――ケーキメニューはどのように変化しましたか?

土川:1年前と比べるとだいぶ変化しました。カヌレも研究の日々で、常に一つ一つの工程に気を配らせています。メニューは、定番商品を残しつつ、季節の果物を使ったスイーツを取り入れました。かき氷に挑戦してみたり。

 

 (期間限定で販売した特製のかき氷)

 

ーーOPEN時に集まったご友人からも意見を貰ったりするのですか?

土川:グループLINEで意見をもらっています。画像を送って、「こういうの作ったんだけどどう思う?」っと聞くと、素直な意見が返ってきます。「飾りをもっとよくした方が良い」とか、「いいんじゃない」と。

 

 

ーー今後の目標はありますか?

土川:薩摩川内市に新店舗を作りたいですね。新店舗でしかできないケーキを作りたいです。焼き菓子の販売もできたら良いなと考えています。

 

 

関口:地元の良さを発信しながら、ケーキ一つで笑顔になれるような場所を作りたいですね。今、ここでしかできないことを常に考えながら地元・薩摩川内市で挑戦し続けていきたいですし、まち全体を盛り上げていきたいです。

 

 

ーー最後に、読者の方に一言ずつお願いします

土川:これからも日々ケーキ作りと向き合いながら、地元・薩摩川内市がちょっとでも活気づけられればと思います。花火大会でたくさんの人がこのまちに訪れるように、行事以外でも日頃から市外、県外から遊びに来てもらえるような、そんなまちになってくれれば嬉しいです。

 

関口:本当にお客さんに支えられてオープンから1年続けることができたので、感謝の気持ちを恩返しできるように、まちの発展に貢献していきたいです。「ケーキ一つで笑顔になれるような場所」を目指して、お客さんの笑顔を想像しながら今後も取り組んでいきたいです。

 

 


以上、『名もなき小さなケーキ店』パティシエ・土川真弥仁さんと、「洋風酒場 NEW STYLE KITCHEN ToRoRi」オーナー・関口聡浩さんへのインタビューでした。

 

一見、でこぼこな2人に見えますが、「ケーキ一つで笑顔になってほしい」というオープン当初からの純真な想いがお互いの関係をより深くしているように思えました。

 

得意なこと、不得意なことをカバーし合う最強の2人。

 

一度は名前を失ったケーキ店。

名前をとり戻すストーリーはまだ始まったばかり。

 

読者の皆さまもぜひ、店舗に足を運ばれてみてはいかがでしょうか。

 

それでは。

 

(2022年9月取材:早水奈緒)

 

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【名もなき小さなケーキ店】純真な想いに寄り添って – FMさつませんだい 87.1MHz (fm871.com)

 

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