甑島で一番小さな集落。島民しか知らない絶景マニアックなエコツアーを地元事業者が提案&トライアル実施!「たのしき こしき 新たな挑戦」プロジェクト!
(2022年3月10日取材)
「たのしき こしき 新たな挑戦」プロジェクトとは
観光等事業者が自主的に取り組む甑島の観光の魅力を最大化する新たな挑戦を、経済産業省九州経済産業局が薩摩川内市・並びにいちき串木野市の協力の下で支援するプロジェクト。
島内事業者と薩摩川内市・いちき串木野市の観光団体、行政、本土の事業者との今後の連携を見据え、今年度は、甑島の新しい体験プログラム(全天候対応型、エコツアープログラム等)の開発を中心に取り組んでいる。
プロジェクトの推進体制は、甑島の観光業に携わるガイドや、宿泊業、飲食業、宿泊事業者等の関係者、薩摩川内市本土でイベント企画等を行うメンバー等が中心となる10数名で構成。オブザーバーとして薩摩川内市・いちき串木野市の市役所職員4名、薩摩川内市観光物産協会2名も参加。
今回は2日間にわたり、今後の甑島観光の魅力を最大化するべく2つの体験プログラムのトライアルを実施!
甑島の自然素材を使ったアート体験!
▼『クラフト体験』の記事はこちら
この記事では、2日目に行われた『マニアックエコツアー』のトライアルの様子をご紹介!
「マニアック」な「エコツアー」。
一体、どのような体験ができるのでしょうか。
わくわくしながら是非、最後までご覧ください!
(※アンケートの回答受付は終了しました。ご協力ありがとうございました。)
先人の暮らしが知れる!ガイド付きのトレイルウォーク!
トレイルウォーク(Trail Walk)とは
Trail=「踏みならされてできた道」、(山中などの)「小道」を表し、山中を歩きながらその土地の自然や歴史文化を楽しむことができるアクティビティのこと。
今回、『マニアックエコツアー』のガイドしてくださったのは、甑島で観光ガイドをされている東完治さん。
『かつて人々が暮らし利用していた生活道路を歩きます。先人の知恵で積まれた石積みや、生活の跡を見ることもできます。山を越えると甑島で一番小さな集落、内川内(うちかわうち)の海岸に繋がります。今回はそんな山中を楽しんでもらいたいです。』
東完治さん
甑島下甑島町長浜出身。関東に就職し、30歳の時にUターン。
17年間薩摩川内市本土に勤務した後、故郷・甑島で生活。
3年ほど前から甑島の観光や山歩きのツアーガイド等に従事。
甑島の山や植物を知り尽くす、甑島ガイドのスペシャリスト・東さんを先頭に、いよいよトレイルウォークにLet’s Go!
▼内川内コミュニティセンター前にて記念撮影♪
(地元の方々からおにぎり等の差し入れもいただきました!)
出発!【9:00】
コミュニティセンターを後に、まずはトレイル入口に向かいます。
まだまだ足取りは軽いです♪
5分ほどで、トレイル入口に到着。
いよいよ山道へ入ると、景色がガラリと変わりました。
ウォーキング中は、ガイドの東さんから、この地域に関する歴史のお話しが。
歴史的な背景を知りつつ歩くこの道、なんだか不思議な気持ちになります。
(約10年前まで生活されていた人家の跡も。)
少し進むと、さらに別世界のよう。
湧き水も現れました!
(水を溜めるために使われていたのでしょうか。管も残っていました。)
滝も海も眺められる!髙巖神社裏の絶景スポット!
トレイルウォーク開始10分後、足を止める東さん。
『ここは髙巖神社と言いますが、この裏の岩を少し上ったところに絶景があります。皆さんせっかくだから見られて行きますか?4~5名ずつ上がってみましょうか。』
神社の裏へと周り、岩を上っていくと…
(筆者は両手で木に頼りながら上がっていきました!)
念の為、安全ベルトを装着!念には念を。
絶景!!!!海も山も空も!
覗き込むと、なんと滝も見ることができます!
上から滝が見られるなんて、初めての体験!!!
今から向かう海岸も見ることができました!
(筆者の心の声:まだまだ遠い…!でも楽しみ!)
絶景に癒され、海岸までの道のりもあともうひと踏ん張り!
さぁ、トレイルウォークを楽しみます!
(先人たちが石を積み、踏み歩いてきた道を歩きます。)
途中休憩をはさみながら歩き続けると、優しく海岸を打つ波の音、勢いよく叩きつける滝の音が同時に聞こえてきました!
そして、開けた場所に到着すると一同ざわつき始め…写真撮影を始めました。
視線の先には一体何が…?!
下から見上げる圧巻の【内川内の滝】!
石巖神社の裏から見下ろした滝が今度は下から見ることができました。
(トレイルウォーク日和なお天気に恵まれました。)
しかし、ここから見て終りではありません。
ガイドの東さん、進みます。滝に向かって突き進むのです!!
水に濡れた岩の上はかなり滑りやすく、運動靴を履いていても滑るポイントもありました。
忍者のように、忍び足で滑らないようゆっくりと進んでいきます。
そしてようやく…
圧巻!内川内の滝とご対面!!!
間近で見れる大迫力の滝!ここで自然パワーを吸い取ります。
▼記念撮影もしっかりと♪
さぁ、続いてはいよいよ海岸でお待ちかねの海の幸ランチ!!
たくさん歩いて、絶景に感動して、空腹です!
内川内の玉石海岸で火おこし!甑島海の幸ランチ!
ようやくたどり着いたのは、前日登場した「玉石」が一面に転がる海岸。
ここからは、下甑島地域おこし協力隊の澤未恵さんと串焼きバル&カフェ「テウチ1600」の池内けやきさんが甑島海の幸を使ったランチを準備!
(下甑島地域おこし協力隊の澤未恵さんと串焼きバル&カフェ「テウチ1600」の池内けやきさん)
(甑島の郷土菓子「こっぱ餅」…モチモチとした食感で素朴なお味のお菓子。)
(地元の方々からの差し入れもいただきました♪)
参加者の皆さんの素敵なスマイル発見!
トレイルウォークを楽しんだ後の眺め最高の海岸でのランチ、最高ですね。
一番大事!実際に体験して思うこと【意見交換】
お腹いっぱい!
しかし、体験プログラムとして実現させるためには、「現実」と向き合い話し合う参加者の【意見交換】の時間が最重要!
■帰り道の上りが大変そう→帰り道も楽しいプランにできないか
■ガイド付きで、先人の移動手段生活スタイルを知れて楽しかった
■服装・靴選びは事前に良いと思った
■トレイルウォークの楽しさと魅力をどのように伝えるか(難易度の設定が必要)
■お手洗い設置問題(現状:お手洗いなし)
■バラエティーに富んでいて、マニアックだけど港からも近く、レベルを下げれば子ども向けのツアーも作れるのでは
■アウトドアに詳しくない人でも、絶景のPRの仕方で参加していただけそう
このように、『マニアックエコツアー』開催に向けて、内川内の穏やかな波が寄せる海岸で、真剣な話し合いが行われました。
「楽しければ良い!絶景が見れればそれだけで良い!」ではなく、
ガイド付きで安全にトレイルウォークを楽しみ、観光冊子には載っていないような地元の方々しか知らない「生」の情報に触れながら大自然・絶景を満喫する体験プログラムになるように。
今回、参加した地元事業者や関係者からは、常にお客様を見据えた妥協しない熱い気持ちが伝わってきました。
試行錯誤しながら実施に向け、一致団結。
『マニアックエコツアー』乞うご期待!
(2022年3月10日取材:早水奈緒)
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