高校生の熱い夏がやって来る!全国高等学校総合体育大会(高校総体)が昨年度の中止を経て、今年2年ぶりに開催されます。5月に入り、高校総体や九州大会への切符をかけた県高校総体が開幕。バスケットボール競技はサンアリーナせんだいをメイン会場に開催され、今年の男女チャンピオンが決まります。地元勢として頂点を目指す、川内高校(男子)を紹介します。
川内高校男子バスケットボール部
県高校総体を2017年から3連覇している川内。昨シーズンの悔しさを今大会にぶつけたい。チームをけん引するのは東後藤優志郎キャプテン、下髙牧と平野の副キャプテン。2019年、1年生時に地元開催のインターハイ出場を経験した代が、最上級生として最後の夏に挑みます。
4連覇を達成した南九州四県対抗予選(4月)
川内の昨シーズンを振り返ると、2020年秋のウインターカップ予選では準決勝で敗れ、4連覇の夢が断たれるという、逆境からのスタートであった。新キャプテンとして奮闘した東後藤は試合後「情けないです」と、悔しさをかみしめていた。年が明け、迎えた今季最初の新人戦大会でも苦しい試合が続いた。決勝リーグでは池田、れいめいに敗れて3位。ライバルれいめいの優勝をコートサイドで見ることとなった。
準決勝で池田に辛くも競り勝ち、今季の戦績はイーブンに(南九州四県対抗予選)
4月に新入生を迎え、チームの調子は徐々に上向いていく。1年生の川畑、山元、湯之前は南九州四県対抗予選に出場機会を得ると、伸び伸びとしたプレーを見せチームの優勝に貢献。1年生の活躍が上級生にも刺激となったに違いない。東後藤に頼りがちだったオフェンス、シュートの意識をチーム全員が持ち、積極的にアタックする姿勢がみられるようになった。また川内の看板である堅守も光った。「下髙牧の献身的な頑張りが、いい影響を与えている」と田中監督も認める出来で、決勝ではれいめいとの接戦を制し、優勝を果たした。
湯之前(左)山元(中)川畑(右)の1年生トリオ
山元と川畑は、昨シーズンのU15でハイレベルな争いを繰り広げた古仁屋中と重富中から「川内で一緒にやろう」と進学。川畑は2019年のキャプテン川畑颯太郎の弟。兄の番号を引き継ぎ、高校バスケでの挑戦が始まる。湯之前の高さもチームには嬉しい要素だ。
中堅となる2年生。奮起の時!
良い時も悪い時も経験し、共に戦ってきた3年生。集大成となる今大会、チーム全員の良さが発揮されることを期待しています!
チームを率いる田中俊一監督。29年目となる今も、その情熱に陰りはない。厳しさと細やかな気遣いで選手を育ててきた名将だ。
「いつも通りの、自分たちのバスケができれば」と語る田中監督。県高校総体バスケットボール競技では、勝ち進んだ4強が総当たり戦の決勝リーグで順位を決める。今シーズン、優勝を分け合ってきたれいめいが出場辞退となり、当初三つ巴の戦いが予想された決勝リーグは川内と池田、一騎打ちの様相を帯びてきた。この2校に実力校である鹿児島商業、鹿児島工業などが絡んでくるだろう。様々な困難を乗り越え、2年ぶりの夏の王者となるのはどのチームか?気迫あふれる男子の試合に注目です!
バスケットボール競技・最終日の様子はMBC 南日本放送ウェブサイト(リンク)にてライブ配信されます。”2021年の県チャンピオン、そしてインターハイ県代表校決定の瞬間をお見逃しなく!”
大会情報
5月29日(土)~6月1日(火)会場サンアリーナせんだい他
※本大会の観客席入場はチーム指定の関係者のみとなっています。ご了承ください。
新人戦優勝のれいめい。会心のゲームは今も記憶に新しい。
(2021年5月取材/文:泊 亜希子)