薩摩川内市花木町
『ひだまりの樹』
温かさを感じる外観。
優しい青色ののれんに、木目が素敵なグリーンの引き戸。
玄関で靴を脱ぎ、小さな段差の階段を2段上がる。
店内を見渡すと、ぽっと灯りをともす提灯紙ランプが目に入る。
店主は、竹田彰さん。
元々、湯田町で『湯田ん蔵』というお店をされていた竹田さん。
「新しい場所でまたお店を始めたい!」と思い、築65年の古民家をリノベーションして6月10日に『ひだまりの樹』をオープン。
古民家の築年数が“65年”だと聞き、自身と同じ年でちょっとした運命を感じたそう。
また、店名『ひだまりの樹』は、古民家の隣にある『タイサンボク』と、何気なく読んだ小説がリンクして名前をつけたのだとか。
全体が優しい色に包まれた、とても落ち着く店内。
室内にいるのに、自然を感じることができる。
ここは、竹田さんが“仲間”と一緒に築いたこだわり空間。
“仲間”というのは…
実は竹田さんはお店をする傍ら、内装業の会社経営も。
会社の仲間にも協力してもらいながら、こだわりの空間を目指したそう。
例えばテーブル。
よく目にするのは茶色の木のテーブル。
しかし竹田さんが選んだのは優しいグリーン。
黄色の壁とも調和する色合い。
そして、このテーブル席に座って感じたのが、周りの方の視線が気にならない。
しっかりと間隔が空いていて、飛まつ防止の透明なカーテンもあるので安心して食事を楽しむことができる。
竹田さんが目指すお店とは。
『ほっとできる場所、居心地の良い空間を作りたいですね。料理も手作りで皆さんに美味しいと思っていただけたらいいなと思います。手作りが多いので仕込みは大変ですけどね(笑)』
始めてこのお店を訪れたときに感じたアットホームな雰囲気。
緊張しない空間でいただく手作りの美味しいごはん。
古民家ならではの良さも残るこの空間。
そして気になるのは、『一級壁装技能士』の資格を持ち、会社を経営する竹田さんが飲食のお店を続ける理由。
それは…
『内装の仕事ってひたすら床や壁と向き合っているから、人と話すことが少ないんですよ。でも私は人と関わることが好きなので、そればっかりするのが好きじゃなくて。だからお店をすることで色々なお客さんと出会って関われることがとても嬉しいんです。それが私の楽しい生き方ですね。』
イベントにもよく参加されていた竹田さん。
川内高城温泉で開催されていた『西郷どん御狩場マラソン』の司会経験も。
さらに、これまでに大阪、東京などで色々な職種のお仕事を経験。
車関係、婦人服販売、居酒屋、喫茶店、内装等々…
これまでの経験を通して強くなった「人と関わりたい」という気持ち。
人とのご縁を身近に感じることができる場所づくり。
ご縁が繋がる、広がる。
それが竹田さんが飲食店を続ける理由。
そして今後については、
『還暦を過ぎてからお店を始めたので、同じ年代の方々にも頑張らなきゃ!と思ってもらえるように頑張りたいですね。』
湯田町で『湯田ん蔵』を始めたのは61歳のとき。
そして、65歳で『ひだまりの樹』をオープン。
挑戦することを辞めない、恐れない、竹田さん。
お客さんとの繫がりをこれからも大事に築きながら、同世代に向けてエールを送る。
『ひだまりの樹』は竹田さんの素敵な生き方の一部に存在する。
「人と関わりたい」という気持ちから行動し続ける竹田さん。
店内の隅々に見受けられるお客さんへの配慮。
築65年の古民家をリノベーションして生まれ変わった、ひだまりのように温かく、明るい空間。
人との繫がりを大切に築く『ひだまりの樹』
是非この機会に足を運んでみては。
それでは!
◎ひだまりの樹
薩摩川内市花木町8-15
(℡) 0996-24-8506
【ランチ】
11:00~14:00(13:30L.O)
【ディナー】
17:00~21:00(20:30L.O)
【定休日】
月曜日、第4日曜日
https://www.instagram.com/hidamarinoki_0610_
店舗情報につきましては、お店に直接お問い合わせください。
(2021年6月30日取材)