2020年3月24日、
新型コロナウィルスの感染が世界に拡大する中、東京オリンピック・パラリンピックの1年程度の延期が決定。
3月30日には2021年夏に延期されることが決まり、来年の開催を目標に選手たちも頑張っているという状況のもと、薩摩川内市立川内北中学校にて
「オリンピック・パラリンピック教育講演会」が開催されました。
講師に
●車いすバスケットボール女子日本代表の網本麻里選手
●早稲田大学 オリンピック・パラリンピック教育研究センター研究助手の岡田悠祐先生
をお迎えして
講義、体験活動が行われました。
講演はパソコン室から各教室に映像を送るリモートで行われ、生徒たちは各クラスのモニターでお二人の講演を聞くという新しいスタイルの講演会の形を取り進められました。
真剣に話を聞く生徒たち
網本選手は足に障がいを持ち、二歳で手術。
そんな中でもやりたいことをして欲しいというご両親の元器械体操を始めたそう。
そんな中友人に誘われ始めたバスケットボールとの出会いがあり、のちにバスケットボール一本に転向したと言います。
スポーツを始めた時から「オリンピックに出たい!」
という思いがありましたが足の再手術によりその夢は断たれようとしていました。
しかし網本選手のお母様が
「(網本選手の)バスケットボールをする姿をずっと見ていたい」
という思いから車いすバスケットボールのチームを探し出してきてくれたことから再び世界を目指すことに。
車いすバスケットボール女子は東京オリンピック・パラリンピックが三大会ぶりの出場ということで、
「世界の壁は高い。けれどメダル獲得に向け頑張っていく。(自身も)様々な壁と向き合い克服してきた。生徒の皆さんも困難にくじけず頑張ってほしい」
と語っていました。
講演会の後は各学年ごとに体験学習。
7名の車いすバスケットボール選手が集まってくださり網本選手を含む8名で模擬戦開始!
車いすがぶつかる音。
コートとコートの間を縦横無尽に駆け抜ける姿。
迫力満点です。
模擬戦を見た後は生徒たちによる車いすリレー。
みんなふらふら、おぼつかない様子で運転します。
車いすリレーに出場しなかった生徒たちは短い時間ながらも車いすに乗りシュート体験。
そして最後は生徒5名VS網本選手チーム2名による模擬戦!
車いすにも、網本選手たちにももてあそばれる生徒たち……
しかし慣れてきたのか後半は上手に車いすを扱えるように。
渾身のシュート!!
生徒たちに話を聞き「楽しかった!」と元気に答えてくれました。
また
「車いすに乗るとふわふわした感じ」
「宙に浮いてるみたいだった」
と乗った人にしかわからない感想も貰えました。
車いすバスケットボール、してみたい?
という問いには「いやいや、怖いから、見ていたい」という素直な感想も。
体育館は終始笑顔にあふれ和やかでした。
オリンピックは世界平和
パラリンピックは共生社会の実現を願うものとされ開催されます。
来年2021年の開催が実に楽しみになる講演会と体験授業でした。