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川内商工高校吹奏楽部卒業生の皆さんへ。~思い出の部室、長い歴史に幕~

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川内商工高校吹奏楽部員の青春の思い出が詰まった部室が、同校の改修工事に伴い取り壊されるとの事で1月3日(水)14時から、OB・OGに一般公開されました。

 

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部室内には歴代の定期演奏会のポスターやパンフレット、吹奏楽コンクールの記念写真などが所狭しと並べられ、自分が現役だった頃の思い出の品を見つけた卒業生からは「懐かしい~!」と声が上がりました。

 

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寒い中たくさんの卒業生が集まるとの事で、プチCafeコーナーも。温かいコーヒーを飲みながら部室の隅々まで懐かしむ卒業生の皆さん。

 

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昭和50年卒、加治屋孝昭さん。部室取り壊しに対しては、「思い出がたくさん詰まった部室なので、本当に寂しいの一言。部室の裏は竹やぶなので1年中蚊に悩まされ、また冬には壁に空いた穴から風が入り寒いのを堪えながら一生懸命練習した。私たちの頃は″音楽″の授業が無かったので、唯一ここが音楽に触れられる場所だった。朝・昼・夕と毎日3回は来ていた」とちょっぴり切なそうにコメント。現役の吹奏楽部員には「部室はなくなっても、昔はここに音楽好きのみんなが集まって一生懸命部活をやっていたんだということを忘れずに頑張ってもらいたい」とエールを送りました。

 

本日の部室開放に立ち会った現顧問の羽子田夏貴先生は、「色々と新しいものが増えていく中で、忘れてはいけない大切なものがたくさん詰まった部室だった。部室は無くなってしまうが先輩方が残した″軌跡″そして″意志″という形のない財産を受け継いで、現役生も益々頑張りたい」と力強いコメント。

 

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「取り壊される前に、どうぞ思い出を落書きして下さい」と油性ペンを差し出した羽子田先生に対して、「では、音楽の落書きを」とマイ楽器(トランペット)を持って来られた卒業生の方も。当時先輩方が演奏されていたフランク・シナトラの「マイウェイ」をソロで演奏し、宣言通りしっかりと″音楽の落書き″を残しました。中には懐かしさに思わず涙する方もいらっしゃいました。

 

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この部室は、川内商工高校が現在の平佐町白坂原に移転になった時に建てられ、築およそ57年との事。もともとは部室ではなく体育倉庫だったそうです。現役生は現在、4階の音楽室にて練習しています。この部室は役目を終えますが、川内商工高校吹奏楽部の歴史はまだまだ続いていきます。今年は川内商工高校創立90周年ということで、次回の定期演奏会でまた一緒にステージに立とうと、この日をきっかけに更に絆を深めたOB・OGの皆さん。これからも末永く、この丘の上から吹奏楽の音色が響き渡りますように!

 

記事:川内商工高校吹奏楽部 平成22年卒 バリトンサックス 山内美輝