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シネマトーク at 川内まごころ文学館

11月19日、薩摩川内市中郷の川内まごころ文学館にて、”夏目漱石生誕150年記念・シネマトーク「こころ」は本当に傑作か?”と題し、文学に造詣の深いお二人による対談と映画「こころ」上映会が行われました。

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鹿児島国際大学教授・小林潤司先生と、鹿児島純心女子高等学校教諭・廣尾理世子先生。様々な角度から小説『こころ』を分析。

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小林先生の好きな一節、廣尾先生の好きな一節、それぞれ選んで頂き・・・

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廣尾先生が指導されている、鹿児島純心女子高等学校放送部のお二人が朗読。1年生の玉川みずきさん、同じく1年生の津崎乃里甫さん。第39回九州高校放送コンテスト鹿児島県大会で、ともに最優秀賞を獲得した実力の持ち主です。

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新聞の連載小説として執筆された「こころ」。いろいろと欠点も指摘されているのですが。。

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小林先生「こんなにたくさんの人が死ぬんですよね。そして死によって物語が動いていくという。。筋書きとしては安易ですが、連載小説としては、ハラハラ、ドキドキ、ドロドロ、という、続きが読みたい!と思わせる要素を全部含んでいるんですね」

連載元である朝日新聞・薩摩川内支局の記者さんからは「傑作か?とはどういうことですか?!」と問合せがあったそうです(笑)結論としては、小林先生、廣尾先生そろって「傑作です!」とのお言葉でした。

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先生方のトークと、純心女子高校生による朗読を楽しんだあと、市川崑監督「こころ」(1955)が上映されました。上演に先立ち、何やら家系図が。「こころ」主演の俳優・森雅之は、小説家・有島武郎の長男であると紹介。薩摩川内・まごころ文学館にゆかりの深い、有島三兄弟の血筋なのでした。

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漱石生誕150年。1868年生まれの漱石はまさに明治とともに、新しい時代を生きてきた人でした。川内まごころ文学館には、漱石をはじめ改造社の山本實彦、有島三兄弟ゆかりの逸品が、多数展示してあります。維新150年と併せ、文学・絵画の側面から幕末~明治のこころを探ってみるのも面白いのではないでしょうか。

川内まごころ文学館

薩摩川内市中郷2丁目2番6号
0996-25-5580