潮風に吹かれながら、ジューシーな冷たいスイーツはいかが。甑島の観光スポット「長目の浜」の行き帰りに立ち寄りたい甑フルーツ園。カフェのすぐ隣にはパッションフルーツのハウスがあり、実の熟し始める6月以降は甘い香りが立ち込めます。
テラス席も完成、心地よい空間が広がります。
2016 年7 月上甑町小島(おしま)にオープンし、間もなく1周年。無垢の木でつくられたお店とテラスには心地良い海風が届きます。パッションフルーツ、はっさく、島みかん。島育ちの果物をつかった手作りシロップの「ふわふわかき氷」が大人気。たくさんのメニューのなかから、数量限定!「パッションフルーツ」(550 円)を頂きました。
兵庫県明石から取り寄せている天然水の氷をふわふわさくさくに削り、鮮やかなだいだい色のパッションフルーツソースをたっぷりかけて。口の中に入れると、すうっと溶け、パッションフルーツの甘酸っぱい香りがひろがります。
カフェの隣にあるハウスにはパッションフルーツの木が100 本あまり。甑フルーツのパッションフルーツは酸味少なめ、コクのある甘みに定評があります。もともと地域の方が栽培されていたハウスを受け継ぎ、パッションフルーツを育て始めたのが数年前。農薬を使わず害虫駆除・受粉作業は人の手でひとつずつ行います。「子どもたちはもちろん、みんなが安心して食べられるおいしいものを提供したい」と店長の中尾理香さん。あったかい、島のお母さんの顔をのぞかせます。
ハウスで作業中の宮下洋三さん。
甑フルーツ園で育てているパッションフルーツは、主にルビースター・サマークイーン・ジャンボという品種。パッションフルーツは「つる性植物」の仲間なので成長が早く剪定作業は大変です。ハウスの端から端まで剪定作業をして最初の木に戻ると、もう10センチつるが伸びていた!ということも。「夏場は40度近くになり作業は大変ですが、おいしい実がたくさんなるように頑張ってます」と宮下さん。
熟す前の青い実が鈴なりに。
ハウスには、紫色の「パッションフルーツの花」があちこちに咲いています。別名「トケイソウ(時計草)」といわれるのは、花が時計(の文字盤)に似ているから。見たことないがないという人は、ぜひ花にも注目して見てくださいね。
テラスによしずをかける作業をしていた甑フルーツ園の社長、神山幸紀さん。
昨年はテントを設置して大勢のお客さんに対応していました。「今年は心地良いテラスで、かき氷を楽しんで」と神山さん。8月からは新商品「パッションフルーツのソフトクリーム」が登場予定。あまーいパッションフルーツをクリーミーな食感で楽しめます。ゆくゆくは、お店の前の林を整備して「ツリーハウス」をつくる構想も。にこにこ、笑顔でお話してくれた神山社長でした。
これから旬をむかえるパッションフルーツ。生のフルーツのほか、加工したジャム・シロップ・ジュースも人気。花が咲いている時期は受粉作業の体験もでき、参加者はお得価格で収穫後のパッションフルーツを購入することができます。ひとくちで島気分。こしきの旅始めに是非ご賞味を♪
気軽なおみやげに、旅の思い出にも。
甑フルーツ園
営業時間:10時‐18時(17時オーダーストップ)※7・8月は無休
電話:09969-2-0429
住所:896-1204 薩摩川内市上甑町小島2番地
2017夏こしき