鹿児島県薩摩川内市のコミュニティ放送局

エールキャラバン in 国分中央高校女子柔道部

2020年東京オリンピックに向け、その輝かしい舞台の主役となるであろう現役高校生に、各界の著名なアスリートが直接、講演や部活指導を行うエールキャラバン。地元でのインターハイ・2020年鹿児島国体を控え活躍が期待される国分中央高校女子柔道部に、五輪3連覇という偉業を達成した柔道界のレジェンド、野村忠宏さんが登場!気迫みなぎる熱血指導の様子をお伝えします。

全国大会優勝者を輩出するなど躍進が光る女子柔道部。チームスローガンは「強く 明るく たくましく 狙うは頂点 鹿児島から日本一!」

部活指導に先立ち、国分中央高校(970名在籍)の全校生徒を前に講演がありました。

野村忠宏さんは、アトランタ五輪(1996)、シドニー五輪(2000)、アテネ五輪(2004)と五輪3連覇を達成したまさにレジェンド!柔道史上初、またすべての競技でアジア人初の快挙でした。柔道一家に生まれ育った野村さんですが、高校1年生時は「身長150センチ、体重45キロ。中学時代は女子選手にも負けていた」のだそう。父親が監督を務める名門・天理高校に入学するものの、父親から「無理して柔道しなくていいぞ」と言われ奮起。「兄には人の三倍努力しろ、と声をかけてました。自分は最初から期待されていなかった。悔しかったし、さびしかった。よし、おやじが認めるような選手になるぞと心に決めました」と語る野村さん。強豪選手が集う柔道部でやっていけるか不安だったそうですが、ひたむきに練習に取り組み、少しずつ自分の目標を達成していきます。

「どんな決断でも自分で決めることが大切」「無駄な努力をたくさんしよう」と、経験を元にざっくばらんに語りかけます。そんな野村さんが高校生に送るエールは「執念」。「好きなものを見つけたとして、その本質、魅力がわかるまでには時間がかかる。毎日の小さな努力の積み重ね、継続することが大事」。勝てない時代、自分を好きになれない時代の方が長かった、という野村さん。彗星のように現れ「平成の三四郎」の異名通り、颯爽と一本勝ちしていた印象の一方で、そこに至るまでの道は決して順風満帆ではなかったのだなと知らされました。父親やマスコミから期待されていなかったことに対する反骨心、「見返してやる!」という思いをポジティブな力に変えてきた源が「執念」、なのかもしれません。

全校生徒そろって記念撮影!

柔道着に着替えて、部活指導スタート!

礼に始まり、礼に終わる。凛とした空間。

野村さんの柔道人生を支えた「背負い投げ」を指導。

「背負い投げ、得意な人?」と呼びかける野村さん。ひとり、ふたり手が挙がりました。「自分が技をかけなくても、技術を知れば、防げるようになる」。足の踏み込み、身体の回転、袖の引き込み、組み手争い、掴み方など、要素を分けて簡潔に指導、実践、を繰り返します。

集中した練習と、適切な休憩。切り替えが早く、テンポよく指導が進みます。

ポカリスエットで水分補給もしっかり。「時間ないのに、なに味わって飲んでんねーん!」とツッコむ野村さん。講演の時とはまた一味違い、ときおりユーモアもまじえて指導する野村さんに、選手たちの緊張も次第にほぐれ、雰囲気がぐっと良くなっていくのが伝わってきます。

2015年に現役引退した野村さんですが、柔道着に身を包めば、変わらぬ雄姿がそこに

背負い投げの真髄に触れる

4分間の乱取りを全力で!

指導の締めくくりに、ひとりずつ目標を宣言。「日本一です」「全国大会で優勝します」野村さんを前に、力強い言葉が響きます。

サイン入りのジャグとボトルが野村さんから手渡され、握手をして活躍を誓いました。

中身の濃い90分の指導を受け、充実した表情の皆さん。おつかれさまでした!「最初は緊張したけど、組んだりして、グッと力が伝わってきて、すごかったです!」

インターハイ、国体での活躍が期待される清水風音(しみず・かざね)キャプテン(写真左)と、中馬梨歩(ちゅうまん・りほ)さん(右)。団体戦、個人戦ともに「最低でも入賞以上(吉村監督)」が目標です。

高校総体県予選の女子48キロ級は、姉の梨歩さん(3年生・写真左)と優衣さん(1年生)による決勝となり、姉が勝利。姉妹で1位、2位を分け合いました。インターハイ決勝での再戦なるか?こちらも注目です!

レジェンドの言葉、熱のこもった直接指導が良い刺激となりました。インターハイまで残り1か月ほど。気合十分、地元開催での本番に向け、頑張ってください!

顧問の吉村智之先生。鹿児島南、国分中央と女子柔道の顧問を歴任し、素晴らしい実績を挙げられています。野村さんの指導には「誰よりも基本に忠実に、丁寧にやるんだなと感じました。そして、我々は通常、どうすれば相手に勝てるか?相手をどうするかに走りがちなところがあるんですが、野村さんはいかにして自分の技を磨くか、ということに焦点がありました」とのこと。地元開催のインターハイは「楽しみ。地元の大舞台で、家族や親せきにも見てもらって試合ができるということを楽しみたいです」と柔和な笑顔で話してくれました。

◇南部九州総体(鹿児島インターハイ)
柔道競技は、8月9日(金)開幕~8月13日(火)開催、会場は鹿児島アリーナです。鹿児島から「令和のヤワラちゃん」が誕生する日も近いでしょう!

取材協力
霧島市立国分中央高校女子柔道部
大塚製薬株式会社 鹿児島出張所

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